壊れた時計握り締めてた　あの日の僕に
静かに舞い降りる雪　冷たくて
かじかんだ手吹きかける息　白く凍って
流れた涙　誤魔化すように

冬の街を彩るたくさんの　灯りさえ
消えてと願ってた
楽しそうに行き交う　人の中を
俯いた僕は歩き始める

駅のホームで最終を待つ　冷たい椅子で
手にした時計の針　見つめても
動くはずはないのだけれど　願ってしまう
出会った　あの日に戻してよと

なんとなく移した視線の先　クリスマスの
ポスターに溶け込んだ
見覚えのある白いコート着て
掻きあげた髪が
雪で濡れてた...

動かない時計よ　もし出来る事ならば
僕に少しだけ勇気をください
もう二度と会えない　大切なあの人に
最期の別れの言葉を...

動き出す列車の　くもるガラス窓に
かすむあの人の姿を追いかけ
途切れたホームの　冷え切った柵越しに
最期の言葉を叫ぶよ

動かない時計よ　もし出来ることならば
僕に少しだけ勇気をください
もう二度と会えない　あの人に伝えたい
最期の別れの言葉を...

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